グランド・ブダペスト・ホテル 感想・ネタバレ

グランド・ブダペスト・ホテル

感想・ネタバレ

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921001051p:plain



 

思ったことを

とりとめなく書かせていただきますと、

 

この作品の根底をずっと流れていたのは「孤独」です。

 

ストーリーの中心である、

カリスマコンシェルジュのグスタヴと

新人ロビーボーイのゼロの

師弟の絆に目が行きがちですが、

筆者はあえて、2人の「孤独」について

この作品について考えてみようと思います。

 

作中で語られますが、

ロビーボーイのゼロは家族と故郷を失っており、

天涯孤独の身です。

 

そして、グスタヴもまた、

おそらくそれに近いのだと思います。

 

ゼロほど直接的に言及されていませんが、

作中では、

 

「彼(グスタフ)の世界は、

 彼が来るずっと前に消えていた」

 

とムスタファ(ゼロ)は語ります。

 

つまり、グスタヴもゼロと同じく、

天涯孤独の身の上だったんじゃないか、と。

 

 

そして、映画の最後の方ですが、

ムスタファはこうも語っています。

(上記のセリフも含めます)

 

「我々(ゼロとグスタヴ)は同じ仕事をした

 絆は必要ない」

 

「正直、彼の世界は彼が来るずっと前に消えてた

 とはいえ彼は見事に幻を維持して見せたよ」

 

このセリフは、

ジュード・ロウ演じる若き日の作家が

 

「ここが消えた世界との最後の絆?

 彼の世界との。」

 

とムスタファ(ゼロ)に質問したことによる回答のセリフです。

 

「ここ」とはもちろんグランド・ブタペスト・ホテルのことですが、

この問に対して、ムスタファは「違う」と答えるのです。

 

このホテルを残したのは亡き妻アガサのためであり、

自分とグスタヴの間に、絆なんて必要ないんだと。

 

このあたりの会話がこの物語を深く知るための

「鍵」になるのではないかと思うのです。

 

 

上記のセリフに「幻」と出てきますが、

これは、グスタヴの「カリスマコンシェルジュ」としての姿であり、

まるで絵本の世界のように美しい「グランド・ブタペスト・ホテル」

のことを指しているものでしょう。

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921123332p:plain

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921001051p:plain

 

 

カリスマコンシェルジュのグスタヴは

従業員からは頼りにされ、客からは慕われ、

上客の多くは、グスタヴを目当てにこのホテルを訪れると

作中では語られています。

 

また、この作品の感想をネットで調べてみたのですが、

映像の美しさに触れている感想が多かったです。

 

筆者も同意見で、

見事な色彩で、美しい映像の作品だなと思いました。

 

ホテルもまるでお菓子の家みたいに、

幻想的で可愛らしいデザインです。

 

 

言ってしまえば、

「カリスマコンシェルジュ

「絵のように美しいホテル」

これがグスタヴの見せる幻なのです。

 

じゃあ、幻が解けた姿は?

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921130919p:plain

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921001059p:plain

 

 

グスタヴは、夕食はいつも自室でとる

ということも同じく作中で語られますが、

その姿は、カリスマコンシェルジュ

という言葉とは結びつかないような、

哀愁ただようものです。

 

そして、グスタヴが去ったあとのホテルの姿もまた同様です。

 

 

色彩とは表面的なもの。

 

絵本のように美しい世界は、

「孤独」との裏返しのように感じます。

 

孤独を覆い隠すように、

美しい世界をお客様に見せているのです。

 

上客の多くはグスタヴが目的であり、

共通点は、

金持ち、老人、不安、虚栄心が強く、

軽薄、金髪、寂しがり屋

だっといいますが、

 

そういったホテルの客もまた「孤独」を抱え、

その孤独を忘れるために、

グスタヴの見せる「幻」を求めたのだろうな、と。

 

 

そして、ムスタファのいう「絆」についてです。

 

グスタヴとムスタファ(ゼロ)の間に

絆は必要ないと言ったのはなぜか?

 

もう一度上記のセリフを引用しますと

 

「我々(ゼロとグスタヴ)は同じ仕事をした

 絆は必要ない」

 

絆とは、人と人とをつなぐものです。

 

さらに、この映画でいうなら、

グスタヴとムスタファの過去の思い出との繋がりを保つものです。

 

彼らは共通して、

ロビーボーイとして下積みして、

カリスマコンシェルジュになりました。

 

孤独という「0/ゼロ」から始まって

同じものを見て、聞いて、感じて、

同じ景色を見るに至ったのです。

 

あえて言うなら、

2人は同じ孤独を抱えたまま、

と同時に、同じ世界にいるのです。

 

だから、世界を繋ぐ「絆」は必要なかったのです。

 

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921135043p:plain



f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921123326p:plain

 

 

三国志 Three Kingdoms 第94話 感想

三国志 Three Kingdoms 
第94話 星落ち、五丈原に逝く

 

とうとう諸葛亮さんがお亡くなりになりました。

 

そして意気揚々と裏切る魏延さん。

 

そんな魏延さんに不意打ちをかまし斬り伏せる馬岱さん。

 

 

からの、

 

「死せる孔明生ける仲達を走らす」

 

三国志に疎い筆者も知っている有名なことわざ。

 

このあとの司馬懿さんがまた素敵でした。(笑)

 

実は諸葛亮が死んでいたのに、

 

策と勘違いして自分が撤退したこを知った司馬懿さん。

 

ベッドの上で恥ずかしそうに悶える姿がもう。(笑)

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921153708p:plain

 

 

司馬懿は大都督の任を解かれ、

都に帰ることになりますが、

その際、部下たちに黙って去ります。

 

しかし、そんな司馬懿を追いかけてくる

元部下の将軍たち。

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200921153923p:plain

 

もう目頭熱くなりました。

 

前回もそうですが、

これだけ人から慕われて、

信頼してくれるなら、

こんなに幸福な人生は

他にないんじゃないかとすら思います。

 

次回はいよいよ最終回。

 

心して臨もうと思います。

 

今日は以上です。

 

 

 

三国志 Three Kingdoms 第93話 感想

三国志 Three Kingdoms 第93話

第93話 上方谷の火、消える

 

孔明先生がご病気でつらそうでしたが、

そんなボロボロになりながら、

決死の策を司馬懿にしかけます。

 

司馬懿さん、万事休すで兵たちに

蜀への投降を許しますが、

兵たちは投降せず、司馬懿と死をともにする覚悟を示します。

 

いやぁ、熱かった。

本当に熱いシーンだった。

 

これまで朝廷からはなかなか信用してもらえず、

不遇な時期が長かった司馬懿さん。

 

でも、今は部下たちが全幅の信頼を寄せていて、

司馬懿さんと生死をともにしようとする。

 

ジーンと来て、胸が熱くなりました。

 

諸葛亮司馬懿もどっちも応援したいから

ちょっと複雑な心境になる回でしたが、

面白い回でした。

 

今日は以上です。

 

 

三国志 Three Kingdoms 第92話 感想

三国志 Three Kingdoms
第92話 木牛流馬

 

土砂崩れにより、

馬車で兵糧が運べなくなったピンチを

諸葛亮先生の発明で乗り切る蜀軍。

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920152757p:plain

 

 

昔やった三国志のアクションゲームでは、

牛の形をして自立して動く運搬車でしたが、

実際は一輪車なんですね。

 

その木牛を鹵獲して

楽しそうにいじってる司馬懿さんが

なんだかかわいい(笑)

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920152803p:plain

 

 

牛の頭はつける必要あるのか?

頭のせいで重たくならないか?

頭つけなければもっと速く量産できるのでは?

 

と筆者は愚考しましたが、

諸葛亮先生からしたら必要なのでしょう。

 

 

ところで、今回の話では、

司馬懿諸葛亮の挑発を見事にかわしていました。

 

部下の将軍たちが怒り心頭なのに対して、

諸葛亮が送ってきた女物の羽織を

着こなしていましたからね。笑

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920154317p:plain

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920154321p:plain



人間、ついカッとなると

まわりが見えなくなります。

 

アニメでも現実でも、

自分を見失うのは負けフラグですからね。

 

いかに自分の感情をコントロールできるかは

大切なことだと思います。

 

世の中、感情をコントロールする方法は

いろいろ出回っていますが、

今回の司馬懿さんで言うなら、

役割を全うしようという強い意志が

それをさせているように感じます。

 

自分の名誉という目先のことよりも

大都督として戦争を勝利に導くこと、

ひいては国の安寧を第一に考えているから

挑発に心を左右されないのだと思います。

 

そう、役割意識はその人を守るのです。

 

これは筆者も日頃大切にしてます。

 

仕事の中で与えられた役割を守ること、

役割を全うしようとすることで、

その意識がバリアとなって、

自分を守ってくれるのです。

 

役割を守るとは、

自分の仕事が誰の役に立っているのか日頃考えて、

その仕事に誇りと責任をもって取り組んでいるということです。

 

たとえば、会社の仕事で、

クレームを受けることがあった場合でも、

自分の役割を全うしている人は、

自分の感情を乱さずに対応できます。

 

 

これが「やらされ仕事」だと

そうもいかないのです。

 

やらされ感がある人は、

言うなれば心にスキマができている状態。

 

そのスキマに「魔が差す」のです。

 

結果、思わぬ事態が起きたときに、

心を乱すことになります。

 

それが余計なストレスにつながったり、

心を消耗させることにもつながるのです。

 

司馬懿さんの姿勢から、

役割を守ろうとする意識の大切さを

再認識させられました。

 

 

というわけで、今日は以上です。

 

 

 

 

 

 

三国志 Three Kingdoms 第91話 感想

三国志 Three Kingdoms 第91話
第91話 諸葛亮、軍を返す

 

司馬懿の離間の計により、

諸葛亮成都に呼び戻されます。

 

司馬懿が書いた密書を李厳の甥が持ち帰り、

諸葛亮が実は司馬懿と通じていた。

だから、諸葛亮を呼び戻して

その真偽を確かめる、という筋書きです。

 

見たところ、李厳司馬懿の策略であることに

うすうす勘付きながらも、

これを劉禅に報告して、かつ諸葛亮を呼び戻すように

仕向けていた感じがあります。

 

結局、諸葛亮の身の潔白が明らかとなり、

逆に李厳は投獄されますが、

その牢屋の中で李厳諸葛亮

2人で話をするシーンがありました。

 

そこで李厳が口走ったことに、

筆者は違和感を持ったのです。

 

李厳諸葛亮に言うには、

国も民も疲弊し、内外も不安定になっているから

自分は北伐に反対なんだとのことなのです。

 

これって建前なんじゃないのかな、と。笑

 

だって、諸葛亮を罷免できそうってなったときに

李厳さんちょっと嬉しそうでしたよ。

 

そもそも李厳ってたしか、

劉備が呉を攻めたいと言ったときに、

税や徴兵のことで入れ知恵をして、

呉攻めを後押ししてましたよね。

 

なのに、今回、諸葛亮に対しては、

国や民のことを理由にして北伐に反対とか言い出す。

 

だから、どうしても、

諸葛亮に対して嫉妬しているため、

その諸葛亮を蹴落として、自分が丞相になることを

望んでいるように見えてしまうのです。

 

牢屋で話すときには、正直にそのことを

腹を割って話してほしかったところではあります。

 

その腹を隠して、

自分は国と民を案じているのだと

さも自分が忠臣であるかのように振る舞うのは

なんだか美しくないなと。

 

いや、李厳さんはもちろん忠臣なのだと思います。

少し悪口っぽくなりましたが、

決して李厳さんを悪くいいたいわけじゃないんです。

 

 

今回の話から学べることは、

仲間とは、早いうちから腹を割って話しておく。

腹を割って話せる関係性を築いておく。

そういうことが大切だなということです。

 

きっと諸葛亮李厳

もっと早くに2人で酒を酌み交わしていたら

違う結果になっていたんではないでしょうか。

 

今日は以上です。

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920145046p:plain

 

三国志 Three Kingdoms 第90話 感想

三国志 Three Kingdoms
第90話 曹真、敵を軽んじる
 
安定して負けフラグを立て続ける曹真さん。
 
大都督なんてやらずに、
家でナイターでも見ながらビール飲んでる方が
よかったんじゃないか。
 
 
と、あまり曹真さんディスるの良くないですね。
 
 
曹真、まんまと諸葛亮の策にはまり、
慌てふためいていますが
もう一周回ってかわいくすら感じてきます。笑
 
 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920131746p:plain

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920131930p:plain

 

もしかして、曹真が机の下に逃げることを呼んでいたから、

丈夫な銅の机に変えたんじゃないか、司馬懿さんは。笑

 

やさしいぜ、司馬懿さん。

 

そして曹真が死に、大都督に返り咲き、

軍権を掌握する司馬懿

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920131732p:plain

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920131740p:plain

 

そして相対する諸葛亮司馬懿

 

互いに敵同士ではありますが、

高め合うライバルがいるというのは

きっと幸せなことなのでしょうね。

 

 

話は、変わりますが、

司馬懿を見ていて思ったのが、

彼は決して不満を口にしなかったということです。

 

功を立てるも冷遇されることが続きましたが、

それに対して不満や文句を言うことはなく、

むしろ、感謝を口にしていました。

 

もちろん、内心では悔しかったでしょう。

 

でも、それを表に出さずに、

現状に感謝できるというのは、

なかなかできることではないと思います。

 

生きてさえいれば、再起がはかれますからね。

 

過ぎたことに執着せず、

次のチャンスのために牙を研ぐ。

 

この姿勢は、いつの時代の人間でも

大いに見習うべきところかと思います。

 

諸葛亮も好きですが、

このドラマを見て司馬懿も好きになりました。

 

そんな感じで今日は以上です。

 

 

ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 第22話 感想とか

ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld

#22 アリス

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920021102p:plain

 

多くの人が予想していたとおり、

アンダーワールドのときと同じ姿で

リアルワールドで登場するアリス。

 

これはまだアニメですけど、

そう遠くない未来に本当にこういう展開が

人類を待ってそうではありますよね。

 

 

そして目覚めるキリト君。

その後すぐに200年分の記憶は消してもらったそうです。

 

ナチュラルにアスナのことを王妃と呼んでるのが印象的でした。

 

また、アスナさんが

「大丈夫。記憶は消えても、思い出は消えないよ」

と言ってたのですが、

どういう意味なのでしょうか。

 

え、哲学?

 

記憶消えたら、思い出も消えそう

と筆者は愚考しますが、

そういうものとは違うのでしょうか。

 

 

f:id:Tokyo-Spring-Pocket:20200920022404p:plain

 

アスナがお見舞いに青いバラを持ってきてましたが、

きっとアンダーワールドでもよく青いバラを飾っていたんでしょうね。

 

 

そしてまさかの

200年分の記憶のコピーキリト君

がひそかに誕生していました。

 

アンダーワールドは生き残るのでしょうが、

どういう展開でそうなるのか。

 

次回が楽しみです。